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呉田 昌俊; 秋本 肇; 山本 一彦*; 岡田 祐之*
Proceedings of International Congress on Advanced Nuclear Power Plants (ICAPP) (CD-ROM), 7 Pages, 2002/00
低減速スペクトル炉の炉心は、三角格子状の稠密な燃料棒配列であり、BWR型炉は高ボイド率条件で運転する特徴を有する。このため冷却限界の評価、すなわち熱的成立性の検証が重要な課題であった。そこで、BWR型低減速炉スペクトル炉の除熱限界を評価する目的で限界熱流束実験を実施した。本報では、質量速度等パラメータが限界出力に及ぼす影響と、熱設計に用いてきた限界出力計算式の評価結果に関して報告する。本限界熱流束実験により、燃料棒間ギャップが1.0mmである稠密炉心における質量速度,入口水温,出口圧力,そして径方向熱流束比の限界クオリティに及ぼす影響が明らかとなった。また、熱設計に用いてきた限界出力計算式(Arai式)が保守的に評価し、炉心熱設計が妥当であることを検証した。
岩村 公道; 大久保 努; 与能本 泰介; 竹田 練三*; 守屋 公三明*; 菅野 実*
Proceedings of International Congress on Advanced Nuclear Power Plants (ICAPP) (CD-ROM), 8 Pages, 2002/00
日本における持続的なエネルギー供給を確保するため、低減速スペクトル炉(RMWR) に関する研究開発を進めている。RMWRは、成熟した軽水炉技術に基づいて、高燃焼度,長期サイクル,プルトニウムの多重リサイクル,ウラン資源の有効利用等の有用な特性を実現可能である。中性子の減速を抑えて転換比を向上させるために、稠密に配列されたMOX燃料棒の集合体が用いられる。燃焼度60GWd/tでサイクル長24ヶ月の自然循環冷却の330MWe小型RMWR炉心の概念設計が完了した。本炉心設計では、1.01の増殖比と負のボイド反応度係数が同時に達成されている。プラントシステムの設計では、経済性を向上させるために受動的安全機能が採用されている。現時点では、能動的及び受動的機器を組み合わせたハイブリッド型と完全受動安全型を候補として検討している。既に前者に関しては、原子炉機器のコストを下げるとの評価が得られている。
角田 弘和*; 佐藤 理*; 岡嶋 成晃; 山根 剛; 飯島 進; 神戸 満*
Proceedings of International Congress on Advanced Nuclear Power Plants (ICAPP) (CD-ROM), 6 Pages, 2002/00
月面用高速炉RAPID-Lでは完全自動制御を達成するために、革新的な反応度制御システムLEM,LIM及びLRMを装荷する。これらのシステムでは、Li-6を液体吸収材として用いる。このLi-6は、高速炉ではこれまで吸収材として用いられたことがない。そこで、原研の高速炉臨界集合体(FCA)を用いてLi-6の反応度特性を調べた。実験では、濃縮ウランとステンレス鋼を用いてRAPID-Lの中性子スペクトルを模擬した炉心をFCAに構築し、95%濃縮Li試料を用いてLi-6の軸方向反応度価値分布を測定した。測定結果を、RAPID-L設計手法による計算結果と比較したところ、両者は良い一致を示した。この結果から、炉心設計手法に対するバイアス因子を求め、RAPID-Lに装荷するLEM及びLIMの本数を決定した。